ヨーロッパ直送・外資系ビジネスマン兼作家のブログ


by stevebrussels
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国境の酒 『どなん』 と 『ドナドナ』

ヨーロッパ各地では、ここのところ寒い日がつづいている。ここブリュッセルでも朝はマイナス5度が続いているし、先週のモスクワはマイナス34度、ワルシャワでさえマイナス23度という記録的な寒さで、わたしの同僚たちは流石に参ってしまったそうな。そこで、「寒い日には強い酒に限る」と、与那国島名産の酒をロックでかっくらう。アルコール度数、60度。甘くて口当たりは良いが、パンチを食らったような感覚に陥り、一気に体が火照ってくる。ロシア人がウォッカを好むのが、少しだけわかる気がする。与那国島は、海底遺跡で有名な島。シュモク鮫の群れが見れるスポットがあるので、ダイバーにも人気の島だ。

この「どなん」という酒のうち、蒸留過程で一番最初にでてくる、高アルコール度数の原酒を「花酒」と呼ぶらしい。ヨーロッパおろか、東京でもめったに手に入らない代物である。「日本最西端の島の花酒か、粋な名前だ」と独り書斎で、グラス片手に南西諸島の楽しい思い出に浸っていると、娘が「ドナ、ドナ、ドーナ、ドーナ」と学校で覚えたての民謡をがなりながら、乱入してきて、すっかり白けてしまった。

*注: Dona Donaは、売られていく子牛の運命を悲しむ歌であるが、一説によると、妻と子供が強制収容所に連行されていくユダヤ人の悲しみを詠ったのが原曲だったそうな。いずれにせよ、すっかり白けた私の心境などおかましに、よりいっそう大きな声でこの歌をがなり続ける娘に圧倒され、そのうちわたしも「ドナ、ドナ、ドーナ」と口ずさむしかなす術がなかった。
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by stevebrussels | 2006-01-30 06:10