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ヨーロッパ直送・外資系ビジネスマン兼作家のブログ


by stevebrussels
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物事は”完璧”と思った時点で反転がはじまる

◆ 『ビジネスに効く名言名句集』という本のゲラが送られてきた。これに私が赤字で修正をいれると本は仕上がる。年始には書店に並ぶはずだ。版元は研究社。前回の『人生を豊かにする英語の名言』もこの版元から出版させていただいたが、この本をプレゼントしたある日経BPの編集者が「こういう本を出すとは、さすが老舗の研究社さんですね」と驚いていた。やはり100年以上つづく老舗には、斬新な発想をもつ素晴らしい編集者がいる。今回の編集者も博覧強記の兵(つわもの)で、一緒に仕事をさせていただいて楽しかった。英語ではteaser(ちょっとだけ)というが、出版前に「あとがき」から抜粋してご紹介しておく。翻訳(中国、台湾)の3冊を含めると、これで12冊目となる(日本では9冊目)。
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先述の石庭の15の石の由来を調べてみると、15という数字に秘密が隠されていることに気づく。古来より15という数字は、例えば十五夜というように、「完全さ」を表象するメタファーである。その15より一つ足りない「14」という数字は「不完全さ」を表すそうで、「15よりも14のほうがいいのです」というメッセージを石庭は送り続けているのであろう。本質的に、物事というものは、完成した時点、完璧と思った時点から反転し、崩壊が始まる。だとすると、我々の完璧主義は圧倒的弱みとなり、圧倒的強みである「足るを知る」力を相殺してしまう。
by stevebrussels | 2009-11-22 18:58